思索日記

本を読んで思ったことを書いてます。

サピエンス全史が好きすぎて4周したので感想を語る[本紹介・読書感想]

読書好きの一人として知人と話していると、よくおすすめの本を聞かれる。おすすめの本は好きな本とは異なる。どうせおすすめするなら、相手のことをよく知った上で本当の意味で本を薦めるのが私のモットーだ。相手がいかにも好きそうな本を薦めることもあれ…

2023年に読んだ本

週1冊程度は読んできたけど紹介するほど良かった本が10冊なかった。しかし1と2はいきなり殿堂入りするくらい良かったので、今更だけど紹介。今回紹介するのは5冊です。*1 *1:アイキャッチ画像はAI生成: https://chat.openai.com/g/g-05Df7Ag8o-samunegaru

質的な差が量的な差に還元されていくのは面白い[「君のクイズ」読書感想]

「君のクイズ」の面白さは、「質的な差が量的な差に還元されていく過程の面白さ」で説明できると思った。 ※本記事は小川哲「君のクイズ」のネタバレを含みます。

知識の資本主義 知識や手順を再利用可能にしておくことは、複利的に価値を生み出す

本を読んで得た知識、いつもやる仕事の手順やTipsを面倒くさがらずにまとめておき、再利用可能な状態にしておくことは、結果的に複利的な価値を生み出す。 理由を二つ挙げる。第一に、再利用可能なナレッジは、認知資源と時間を節約する。この再利用性は一時…

消費資本主義![本紹介・読書感想]

タイトルから想像できるように消費主義批判の本・・・ではあるんだけど、メイントピックはそれじゃない。 これは進化心理学の本であり、マーケティングの本だ。・・・いや本当だって! だから本書と関連するのは「資本論」ではなく、次のような本が該当する…

2022年に読んだ本

昨年は「インプットを重視していたのでそんなに更新できませんでした」とか言っておいて、そんなに数読んだわけではなかったですね。 今年は仕事がめちゃくちゃ忙しかったのですが、活字を追うペースが上がったのと、本を読むことで心と精神を仕事から解放で…

仕事の楽しさについて 第1回

私はいわゆるIT会社に勤めており、主にプログラムを書いたりソフトウェア製品の開発をする「開発チーム」という部署で働いています。 2022年3月。爆発的な広がりを見せた新型コロナウイルス・オミクロン株の感染の勢いが少しずつ落ち着き始めてきた頃、うち…

心理的安全性のつくりかた 「心理的柔軟性」が困難を乗り越えるチームに変える [要約]

練習を兼ねてグラレコ風にまとめてみました。 奥付 心理的安全性のつくりかた 「心理的柔軟性」が困難を乗り越えるチームに変える 発行 2020年 初版第1刷 著者 石井遼介 発行所 日本能率協会マネジメントセンター

欲望とのつき合い方 [ウィリアム・B・アーヴァイン「欲望について」本紹介・読書感想/後編]

この記事は 欲望について [本紹介・読書感想/前編] の続きです。先に前編をお読みになることを想定した内容になっています。 前編では、本書の紹介とざっくりとした内容について説明を僭越ながらさせていただきました。 この後編では、本書を読んで気になっ…

欲望について [本紹介・読書感想/前編]

「欲望について」はタイトルの通り、人間の欲望について語った本です。約半分は心理学・生物学的な側面から、もう半分は哲学・宗教的な側面から語っていて、バランスがいいのが特徴です。 多角的な分析により知的好奇心がくすぐられるし、見る視点は違っても…

2021年に読んだ本

2021年はインプットを重視していたので読書感想を全然書けませんでしたが 読んだ本の記録だけはつけておきますー 1. 「幸せをお金で買う」5つの授業 著者: エリザベス・ダン tomato10.hatenablog.com 2. 仕事は楽しいかね? 著者: デイル・ドーテン コテコテ…

デンマーク幸福研究所が教える「幸せ」の定義

『デンマーク幸福研究所が教える「幸せ」の定義』は、デンマーク幸福研究所の所長であるマイク・ヴァイキング氏による2018年日本語版出版の本です。本書では、幸福とはなんなのか?定義できるものなのか?どうやって幸福を測るのか?などの幸福研究の成果や…

「幸せをお金で買う」5つの授業

『「幸せをお金で買う」5つの授業』は、心理学者のエリザベス・ダン氏とハーバードビジネススクール准教授のマイケル・ノートン氏による、2014年の本(日本語版)です。 本書はお金を使って幸せを買う方法、別の言い方をすると お金から効率よく幸せを引き出す…

サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福

「サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福」は、イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ氏による、人類史の書籍です。 人類史というと以前このブログでも紹介した「銃・病原菌・鉄」のようなテーマですが、サピエンス全史はサブタイトルにもあるように…

ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか?

「ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか?」は、ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンによる2012年の著書です。内容の分野は行動経済学・心理学で、サブタイトルの「あなたの意思はどのように 決まる か?」に表れているように、人…

失敗の本質 日本軍の組織論的研究

失敗の本質 日本軍の組織論的研究 は、戸部良一・野中郁次郎らによる、大東亜戦争*1 における日本軍の戦い方を分析・反省し、教訓を抽出した本です。 本書冒頭で語られていますが、本書は純然たる戦史研究の本ではないです*2 。また、大本営レベル = 政治レ…

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣は、スウェーデンの医師ハンス・ロスリング氏とその息子・息子の妻によって書かれ、2019年に日本語版が出版された書籍です。2019年のビジネス書では、トップクラス…

恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白

稲葉圭昭「恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白」は、北海道で銃器犯罪を取り締まっていた警察官である著者の自伝で、稲葉事件 を扱った本です。 日本で一番悪い奴ら というタイトルで映画化もされています。 著者は警察官なのですが、覚醒剤使用、覚醒剤営利…

銃・病原菌・鉄

銃・病原菌・鉄 は、アメリカの進化生物学者ジャレド・ダイアモンド氏が1995年に書いた、人類史の本です。ちょっと古いですが、今でも書店で普通に見かける人気の本です。 人類史の本といえば、圧倒的に人気になったサピエンス全史という本がありますが、雰…

リーダブルコード より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック

リーダブルコード ―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック(以下リーダブルコード)は、読みやすいコードを書くためのヒントを紹介したオライリーの名著です。2019年9月時点で23刷まで行っているベストセラー本です。 プログラムを書く際に…