思索日記

本を読んで思ったことを書いてます。

哲学・思想

[幸せな社会をつくるには] 序章 現代における幸福の誤解

今更取り立てて言うまでもなく、SNSでの見せかけの幸福アピールは多くの人にとって何の得にもなっていない。あまり投稿していないという人にとっても、「完璧な瞬間」が次々と流れてくるタイムラインを眺め続けて、自身とのギャップで惨めな思いをした経験が…

仕事の楽しさについて 第1回

私はいわゆるIT会社に勤めており、主にプログラムを書いたりソフトウェア製品の開発をする「開発チーム」という部署で働いています。 2022年3月。爆発的な広がりを見せた新型コロナウイルス・オミクロン株の感染の勢いが少しずつ落ち着き始めてきた頃、うち…

さびしさ、欲望および自己実現の一般理論

2021年の秋、私の大好きなPodcast番組であるコテンラジオが 性の歴史 という大変興味深いシリーズを公開しました。 私はサピエンス全史 以来、常識が揺らぐタイプの知的好奇心を追い求めていたため、このシリーズにはどハマりしたのですが その後のコテンラ…

欲望とのつき合い方 [ウィリアム・B・アーヴァイン「欲望について」本紹介・読書感想/後編]

この記事は 欲望について [本紹介・読書感想/前編] の続きです。先に前編をお読みになることを想定した内容になっています。 前編では、本書の紹介とざっくりとした内容について説明を僭越ながらさせていただきました。 この後編では、本書を読んで気になっ…

欲望について [本紹介・読書感想/前編]

「欲望について」はタイトルの通り、人間の欲望について語った本です。約半分は心理学・生物学的な側面から、もう半分は哲学・宗教的な側面から語っていて、バランスがいいのが特徴です。 多角的な分析により知的好奇心がくすぐられるし、見る視点は違っても…

デンマーク幸福研究所が教える「幸せ」の定義

『デンマーク幸福研究所が教える「幸せ」の定義』は、デンマーク幸福研究所の所長であるマイク・ヴァイキング氏による2018年日本語版出版の本です。本書では、幸福とはなんなのか?定義できるものなのか?どうやって幸福を測るのか?などの幸福研究の成果や…

「幸せをお金で買う」5つの授業

『「幸せをお金で買う」5つの授業』は、心理学者のエリザベス・ダン氏とハーバードビジネススクール准教授のマイケル・ノートン氏による、2014年の本(日本語版)です。 本書はお金を使って幸せを買う方法、別の言い方をすると お金から効率よく幸せを引き出す…

サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福

「サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福」は、イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ氏による、人類史の書籍です。 人類史というと以前このブログでも紹介した「銃・病原菌・鉄」のようなテーマですが、サピエンス全史はサブタイトルにもあるように…